このニュースを見た方も多いのではないでしょうか。文部科学省が教員の残業代を値上げします!ということです。現場で働いている教員からしたら朗報ですが、市民や県民からしたらどう思うのでしょう。また、これから教員をやろう!と考えている学生や一般の方はどう思っているのか気になるところですね。実際に現場で8年間働いていた私が思う教員の給料値上げについて話していきたいと思います。
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記事はこちら「教員の「残業代」3倍に増額へ、基本給の13%に引き上げの方針…実現なら50年ぶり改定」
賃金を上げるきっかけ
約半世紀ぶりに賃上げが行われる!と世間を騒がせましたが実はこの賃上げをせざる得ない状況はだいぶ前から分かっていたんですが、放置をされていただけなんです。状況とは、教員採用試験の倍率低下問題です。(記事の中でも少し触れらています)
そして、賃上げのきっかけとは「民間企業の賃上げ」です。中小企業ですとあまり肌に感じにくい部分はあるかもですが、大手ですと新卒に大きく賃金を割り当てて若手に来てもらうという実質上優秀な社会人の選別というわけですね。
それがきっかけで賃金を上げざるを得ないと言うよりは、公務員はそもそも民間企業と同等の賃金をということもあるので日本の景気が上昇傾向にあるので賃上げをしても文句を言われないタイミングという訳です。
それでは、本当の理由とは何か。
答えは、簡単でして「情報テクノロジーの進化」に伴う闇の部分の表面化です。
近年教員の不祥事は減るどころか横ばい又は昨年より多いという結果になっていると思います。ですが、今までと違うのはどのような事件や事故であったかインターネットに書かれてしまう。最悪動画に撮られており、YouTubeなど動画配信サイトに投稿されてしまうというケースと同様です。
教員の働き方や理不尽なことは全てインターネットを通してこれから教員を目指そう!という人の目に止まってしまうという文部科学省や教育委員会からしたら最悪なことなんです。
ですが、そのような事態を招いた又は事態を改善しなかったのは誰か?はい。そうです。教育委員会そのものなんです。それは今に始まったことではないので今回はスルーをしましょう。
このように現代のテクノロジーでは、最も簡単にその職場の悪い環境や悪い評判というのは広げることが容易になってしまったんですね。その主な発信者は現場の教員です。なので少しでも賃金を上げてそのような内部からの声を少しでも抑えようと策を考えたのが賃上げということなんです。
本当に実現可能なのか
可能です。教員は、公務員ですから財源は税金です。自分たちで営業へいき仕事を頂きそしてお金を得ている訳ではなく国民や市民からの税金で運営を行っているので、予算内に組み込まれれば実現は十分可能と言えるでしょう。
ですが、私が個人的に楽しみなのが今回の賃上げを行なったことによって予算をどこかからか引っ張って来なくてはならなくなります。それが各都道府県はどの予算を削るのかが楽しみになります。
現場の教員はハッピーなだけなのか
今回の賃上げで現場で働いている教員はハッピーなことだけなのか?と問われると違うと思います。それは、予算が限られている中でやりくりをしなくてはならないのと、文部科学省は小学校への教科担任制の増員も公言しました。ただし、増員と言っているだけで正規の教員を増員とは言っていないんです。要は非正規雇用である、非常勤講師・臨時的任用・再任用と言った正規よりも安価に雇用できる人材を確保する方針である可能性は十分に考えれることなんです。
もし、そのような事態であったら現場ではただ仕事が増えるだけの可能性は十分に高いと考えてもおかしく無いということです。※現場で働いたことのある人なら意味がわかると思います。
この話は、小学校だけでなく中学校や高校も例外ではないです。その学校も正規雇用の人間を削減して、非常勤や臨時的任用・非常勤の数はこれから増員し、正規を少なくすることで賃金の大幅な削減が行えるからです。というより、限られた予算でやりくりするにはこのような考えが必然と出てくるからです。なので、これからは正規の教員は嫌でも担任をやったり分掌の長をやらざるを得ない時は目前まで来ているというわけですね。
これから教員を目指している方へ
この記事を読んでいる方はおそらくこれから教員を目指そうと考えている方が多いと思いますので正直答えておきます。文部科学省をはじめ、教育委員会は今回の賃上げをきっかけに正規の教員を減らしていく方針は影で存在していると言っても過言ではありません。それは公務員である以上財源は有限だからです。
そのため、これから現場の一人一人に割り振られていく仕事の量は増加する傾向にあると思います。要は、残業時間は増加する。ということです。教員を目指すことは全く否定はしませんが、なぜ働いているのか?ということだけは常に心のどこかに置いておいてください。
残業で帰りが22時であったり、休日返上出勤などプライベートが崩壊してでも働く仕事に本当に意味はあるのでしょうか。人間どんな人でも心はあります。それは忘れないで下さい。私も現役で働いている時に何人も相談を受けました。それと同時に心を壊して去って行く人も多く見ました。本当に残酷で止められなかった自分を今でも後悔しています。
そして、去って行く人に管理職は正直何も感情なんてありません。
心を壊した方にの家に訪問する前もボソッと「面倒くせぇ。大人なんだからさ。」とボソボソと自分の管理が不十分が故に発生した人材不足をあたかもその人間のメンタルが弱いのが原因だ!と言わんばかりの発言です。これが現場の現状なんです。
最後に下記にメッセージを書いておきますので良かったら読んでください。
人間とは
歩みを止めないからこそ
人は成長する
成長があるからこそ
人は挑戦したくなる
だが、時には歩みを止めて
休憩することも大切
人は脆く・弱く・壊れやすいから