今高校では、GIGAスクール構想に伴い一人1台のタブレットの購入が必須です。その際に問題になってくるのが、どのタブレットを購入するのが正解なのか。ですね。
学校によっては、学校が選定したタブレットを購入するパターンもあれば、学校の基準をクリアするタブレットを各家庭が独自に購入するパターンがあります。
前者のように学校が選定していれば選ぶ必要がないので、学校からの指示通りに購入するればタブレットは手元に届くと思います。ですが、正直適当に選んでいる学校もいるのが現状です。例えるなら高ければ問題ないでしょ!その記事は後程!
基準をクリアしているかの判断
家庭によっては、パソコンに精通していない方も多くいらっしゃると思います。なので、一番早いのは学校から配布されたタブレットの基準を示した書類を家電量販店に持って行きましょう。販売店の店員もある程度は状況を分かっているハズなので、これなら大丈夫ですよーと案内をしてくれると思います。
GIGAハイスクール構想に伴うタブレットの相場
これに関してはその年の半導体などの影響もあるので、一概にいくら!とは言えないです。ですが、10万円は超えないことをオススメします。
なぜなら、高校3年間で10万円ですから、単純計算1年で3万弱の支出となります。
この金額に見合った教育を学校がしてくれるのか?また、子どもが使いこなせるのか?を見極めましょう。
2024年のタブレットの平均支出は、5万~6万だそうです。
選択肢になってくるタブレット
学校からタブエットのスペックを指定された際に一般的に選択肢に入ってくるのが
・iPad
・chromebook
・surface
の3種類かと思います。
後は、タッチ画面になっておりキーボードと一体型になっている物ですね。
選ぶ時のポイント
家電量販店で購入を検討して迷っていると、店員さんの口車に乗っけられて買ってしまったという声も聴きます。ポイント還元とかの言葉に家計は敏感ですからね。
ここで重要なのは、子どもが現在どのようなスキルを持っているか、又はどのようなことに興味関心を持っているかです。
そして、学校では朝の8時40分~16時までのフルで約7時間稼働する可能性があるということです。
GIGAスクール構想が始まる前からタブレット研修を見学・実施してきた私が思うこんなお子さんにはこの機種が良いのでは?と思う一覧を下記にまとめましたので参考にしてください。
iPadに向いている子ども
芸術系の中で絵を描きたいお子さんに限ります。
iPadはiPadペンシルが本当に使い勝手が良いです。特に美術部のお子さんや美術関係の授業を中心に高校で学びたいという方はiPadがお勧めです。
メリット
一番のメリットは標準搭載されているアプリでも従分に絵をかける点。また、薄くて軽量というところです。使用している年数にも比例しますが、他の物より充電の持ちがいいです。他にも色の表現がやはりsurfaceより良いという声は現場でも多く耳にしていましたし、画面の明るさや、他の操作を作業しながらでも直観的かつスピーディーにできるので良いと言われていました。
デメリット
破損事故は圧倒的にiPadの話が多いです(笑)特に画面割れですね。
いくらケースに入れていたと言えどもカバンの中で教科書の間に入れていたり、机から落下したなど意図しない事故の話が多かったです。これは、薄いが故という点でしょうね。
なので、ソフトケースよりも少し値段が張りますが、ハードケースの同時購入をオススメします。
surfaceに向いている子ども
正直いない。と言いたいのですが、、、まぁ強いて言うなら商業や理系でMicrosoftのエクセルなどを常時使うお子さんですかね。
WindowsOSを搭載しているから確かに良いかな?と思いがちですが、学校現場でsurfaceを使いこなしている生徒さんはほとんどにいません。というか、教員すら使いこなしていませんし、仮にうちは使っていますよ!という学校はその作業をiPadやchromebookでもできませんか?と聞きたいです。要はsurfaceよりも安価な機種でってことです。
メリット
2in1となっており、キーボードを独立させたり、くっつけたりして使用できます。USBメモリーなど外部からデータを取り込む手段が豊富にある。
デメリット
高価なことです。正直その価格に見合った結果を学校の現場は出せるのか?と問いたいです。また、私が現役の時にsurfaceを使用して授業をしていて思ったのは、充電の持ちが悪いんです。画面の明るさを抑えればいいことなんですが、それでも充電はやはり7時間は持ちません。途中で充電しながら授業をすることは度々ありました。
企業の方に申し訳ないんですが、surfaceの購入は本当にオススメしません。約10万円越えの機器を家庭で負担して買って下さい。なんて私は口が裂けても現役の頃は言えませんでした。家庭によって収入の格差があるのは当たり前のことで教科書や制服・体操着など入学準備だけでも多くの金額が必要なのにそれに付け加えてタブレットで10万越えというのは収入が厳しい家庭に対して本当に申し訳ない。としか思いませんでした。それに、ここまで国が事業を進めているにも関わらず結局現場の教員はタブレットでの授業の推奨をしていないからです。
上でも言いましたが、購入金額に対して見合った結果が出せないのが教育の現状なんです。それに、学校にはコンピュータ教室があり、大体の学校がWindowsを導入しています。なので、Windowsでなくてはならない作業はコンピュータ教室を休み時間や放課後に開放し使用できる環境を学校は作るべきなんです。なので、高校という学校の環境にsurfaceは不要であるとはそういうことです。
一部の県では、コンピュータ教室を無くすという声がありますが、きちんと現場を見てから判断してくださいね!言いたいです。
※この件はまた別で記事を書きます。
chromebookに向いている子ども
ほぼ全員これでいいです。
学校の授業で使用する上でも、放課後にWebでの動画視聴もChromebook一台で十分賄えますし、授業内で作成したノートやデータはGoogleのサービスを介して作業すれば十分に共有できます。
情報の授業でプログラミングをするからと言いますが、大体の学校でのプログラミングはそこまで授業時間を確保することが難しいですし、高校生のレベルであれどVScodeはダウンロードせずとも、インターネット上で稼働できるので問題ないです。
メリット
安価に購入できる。充電はそこそこ持つ。正直あまりメリットはないんです。だからダメと言う訳ではなく学校現場では十分と言える機器です。
デメリット
iPadに比べると重い。ニュースで時々見る通り安価が故にトラブルが起きがちで故障時など臨機応変な対応が出来なかったりする。
結果
元現場で働いておりかつ先進的にタブレットを導入していた元教員からの答えですが、私が高校という学校現場で必要なタブレットは
chromebookです。
購入した方が良いもの
タブレットは家で使うものではなく、学校で使う物として購入するので当たり前ですが持ち出すことが多いのとカバンからの出し入れが多くなることから、必ずケースの購入をおすすめします。というか、買った方が絶対にいいです。
私が現場で対応したタブレット事故の種類ですが、①画面破損②落下での破損③カバンの中での圧迫変形④バッテリー不良などでこの中でも予防策ができるのは、カバンの中での圧迫変形です。今はソフトケースとハードケースと種類がありますが、その中でもハードケースを買うことをおすすめします。
ソフトケースは外観の傷などはカバーできますが、変形については弱いです。逆にハードケースは硬い分嵩張りますが、タブレットが変形するのを防いでくれます。また、最近では防水機能がついた物もありますので、カバンの中で何かが溢れた!なんて時にも大丈夫なように、防水機能は付いていた方が吉です。
保険への加入
個人で購入した場合、保険が心配だと思います。というか、保険への加入は必須です!お子さん自身が落とさなくても友達が、、、なんてこともあります。
おそらくPTAの方で保険が用意されているか、学校独自で生徒を対象にしたタブレット保険が用意されているはずです。加入金額を確認して加入することをおすすめします。
最後に
安価な買い物でないからこそ、真剣に選ぶ必要はあります。それは私が現役で働いていた時から非常に思っていました。現場の教員は自分たちの使いやすさや、指導のしやすさを第一にして家庭の負担はあまり考えていない教員はいっぱいいます。どの家庭も裕福でないことをきちんと理解しているはずの業界なんですがね。
家庭においては、大学でも使うからと言いsurfaceを検討する方もいますが、高校3年+4年間の計7年間の使用は理に勝っていませんし、機器の進化に伴いもしかしたら進学先の大学から今以上のスペックの高いPCの購入を要求されることもあるかもと考えてみてください。